本日のベッピン

ファイト・クラブ ハヤカワ文庫NV
チャック パラニューク (著), Chuck Palahniuk (原著), 池田 真紀子 (翻訳)

メタローグ
誰が死のうと生きようと構わない。ただ闘うのみ”という情け容赦のない掟の元で、白人青年たちの手で結成された、文字どおり暴力と流血のゲームを目的としたアンダーグラウンドのグループ、ファイト・クラブ。はぐれ者の青年たちを団結させ、その輪を広げようとするグループの首領タイラーは、現代の怒れる若い世代の象徴であり、彼と仲間たちの反抗的態度から、弱者を見捨て、規制を傘に、横暴を振るう権力社会の不条理が読み取れる。シンプルで骨太な文体の中に、時代性を映し出すことに長けたチャック・パラニュークのこの処女作は、映画化され、タイラー役にはブラッド・ピットが好演している。(新元良一


ファイト・クラブ (ハヤカワ文庫NV)

ファイト・クラブ (ハヤカワ文庫NV)

ファイト・クラブ (ハヤカワ文庫NV)