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シャープの謎―勝ち続ける日本力!凡人が天才に勝つ仕事術 (単行本)
長田 貴仁 (著)

日経BP企画
シャープの謎
 2003年度の決算で売上高、利益共に過去最高を記録したシャープ。液晶テレビの需要増加などを追い風に、今年はさらなる伸びが見込まれている。本書は、町田勝彦・現社長へのインタビューや、同業他社との事業戦略・企業風土の比較研究を通じて、同社の強みを炙り出そうとするもの。
 まず挙げるのは「蓄積」だ。創業92年目にして、町田社長はまだ4代目である。長期政権が足かせとなるケースも多い中で、同社では人材の蓄積、技術の蓄積が極めて効果的に行われてきたと指摘する。今でこそ「液晶のシャープ」として不動の地位を築いているが、そこには30年以上にわたって持てる力を集中してきた蓄積があった。さらに太陽電池に至っては、40年の月日をかけて世界一に育て上げた。そのような実績と自負が、会社全体に宿ってのだ。

 変えるべきものは躊躇なく変え、守るべきものは徹底して守るという精神で、歴代のトップたちは社史に残るような意思決定を行ってきたと言う。町田社長は、既に6年前に「2005年までに、国内のカラーテレビをブラウン管から液晶に置き換える」と宣言していた。世にリストラの嵐が吹き荒れた時も大規模な人員削減を行わない方針を示し、社員の士気を高めたと評価する。

シャープの謎―勝ち続ける日本力!凡人が天才に勝つ仕事術 (President books)

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