本日のベッピン

弥勒の月
あさのあつこ (著)

出版社/著者からの内容紹介
「おれは、退屈してたんだ」
 吹きつける風に乗って、信次郎の呟きが聞こえた。風の向きが逆なら聞き取れなかったかもしれない。
「親父のように生きて、死んでいくのかと思うと退屈で堪らなかったんだよ」(本文より)
同世代感覚の時代小説誕生!
小間物問屋「遠野屋」の新妻の溺死体が見つかった。平凡な世にいらつく、若き異能の同心・信次郎は、妻の遺体を前にしても冷静な遠野屋の主人に違和感を覚える。
──面白えじゃねえか。
信次郎は食らいつくことを決意する。
彼の常軌を逸した捜査線上に浮かび上がる真実とは?

闇深き世界に漂う憐憫の情が胸を打つ。
「バッテリー」シリーズの著者による、まったく新しいオルタナティブな時代小説!

弥勒の月 (文芸)

弥勒の月 (文芸)

弥勒の月 (文芸)